不安定原子核は 「原子・核・自然」

エネルギー最低の基底状態にあっても核子や電子などを自然に放出して、より安定な原子核に変化していく原子核を総称する。

一般に原子核は、陽子と中性子から構成されており、それらの間に核力とよばれる強い相互作用が働いているため、強固に結合した超高密度の多体系をなしている。

元素の原子番号として現在Z=1~111が知られているが、このZは電子数であるとともに、中心にある原子核に含まれる陽子の数にほかならない。

原子核では、ある陽子数Zに対して中性子数Nが異なるいくつかの組合せが可能であるので、元素の数よりもはるかに多彩な存在形態をもっている。

この場合、中性子を次々と加えていくとき、これ以上つけたら粒子がこぼれ落ちて原子核という有限多体系を維持することができないという限界の中性子数が、各陽子数に対してそれぞれ存在する。

これを中性子ドリップラインという。他方、ある中性子数に対して陽子を次々と付け加える場合に、Zの限界を陽子ドリップラインという。

陽子数Zと中性子数Nの組合せが両ドリップラインの限界の範囲内であれば、核子を放出するような崩壊はおこらないので、質量数の決まった原子核多体系としての存在が意味あるものとなる。

しかし、ZとNの組合せによって原子核としての性質は著しく異なるのが一般的である。

それらは、安定原子核およびβ崩壊をする不安定原子核に大別される。
update:2010年02月20日